農福連携
農福連携への想い 家族の絆から始まった、新しい農業のカタチ
当農園が「農福連携」に踏み出したのは、ある切実な家族の出来事がきっかけでした。
4年前、代表の父である白井岳彦が脳炎を患い、障害を抱えることとなりました。 「障害を持つ父の力を、どうにか農園経営に活かせないか」。 葛藤し、模索し続けていた3年前、父がお世話になっていた就労継続支援B型事業所「美緑」から、農福連携の依頼をいただいたのです。
「できない」を「できる」に変えた試行錯誤
最初はハウス内の除草など、補助的な作業からスタートしました。 しかし、当初は困難だと思われていた「スナップエンドウの収穫」に挑戦した際、丁寧で確実な仕事ぶりに、私たちは大きな可能性を確信しました。
そこからは試行錯誤の連続です。 作業を細分化し、指導員の方々と密に連携をとる。 その工夫を重ねることで、今ではメロンの定植や誘引、収穫といった専門性の高い作業も、安心してお任せできるようになりました。
地域課題への挑戦と、これからの白柴農園
私たちの拠点である豊橋市は、有数の農業振興地域です。 しかし、農福連携に取り組む農家はまだ少なく、障害を持つ方々が活躍できる「施設外就労」の場が不足しているという現状がありました。
「もっと、個性が輝く場所を増やしたい」。 その想いから、1年前には露地での白ネギ栽培も開始しました。 現在はハウスでのスナップエンドウ・メロン、そして青空の下での白ネギ栽培。多様な現場で、多様な仲間たちが、今日も共に汗を流しています。
白柴農園の農福連携の1年の流れ
「掟① マニュアルで備える」—— 139の工程から生まれる出番
感覚に頼りがちな農業を、私たちは徹底的に「分解」しました。製造業で使われるWBS(作業分解構造)の考え方を導入し、例えばスナップエンドウの栽培には、実に139もの工程があることを可視化しています。 そのうち現在28の工程を、利用者の方々に安心してお任せしています。「誰もがどこかの工程で主役になれる」。この緻密な設計こそが、私たちの誇りです。
02. 七転び八起き —— 失敗は、成長のスパイス
新しい挑戦に失敗はつきものです。私たちは「最初から完璧」を求めません。上手くいかなければ、やり方を変えればいい。大切なのは、転んでもタダでは起き上がらない「面白がる心」です。試行錯誤を繰り返しながら、チーム全員で一歩ずつ前へ進むプロセスを何より大切にしています。
03. 指導員の育成 —— 伴走者のプロを育てる
利用者の方々の可能性を最大限に引き出すのは、現場で共に汗を流す指導員です。私たちは指導員の育成にも力を入れ、福祉の視点と農業の技術を兼ね備えた「最高の伴走者」を目指しています。比較したことはないですが、この育成に膨大な時間をかけていることが白柴農園と他の農福連携事業者の違いだと思っています。
04.障害者と健常者が、当たり前に「共生」し、高め合う場所
白柴農園には「助けてあげる側」と「助けてもらう側」という壁はありません。 マニュアルで仕組みを整え、お互いの得意不得意を補い合うことで、障害の有無にかかわらず一人のプロフェッショナルとして肩を並べて働く。それが私たちの日常です。